当時の拙い英語力で、唐突に、IBMのマネージャーに連絡する度胸があった自分に、今振り返り、驚いてしまいます。それは、きっと、恥ずかしながら、IBMがどれだけの有名大企業かなど、さっぱりわかっていなかった、無知、そして、当時、常に自分を向上させたいという思いとともにあった焦りから、無心に、電話をかけたことを思い出す。
電話をかけて、オフィスに伺うアポイントを取り。
当日。
当時、もちろん、今のようにスマートフォンは存在せず。生まれつき、重度の方向音痴のため、自分の立ち位置から目的地まで導いてくれる、GPS搭載のスマートフォンなしで、どのようにたどり着いたのだろうか。
記憶として、バスを乗り、徒歩で、草原の中を迷い込み、IBMの看板の前には、草原で戯れる、牛や羊。
ようやく、到着。建物の中に入り。部署まで、たどり着くのも一苦労。すれ違う従業員に、場所を聞きながら。働き始めは、毎日、迷っていました。その後は、道を覚えたというよりは、仲良くなった同僚の人たちと帰るようになったために、迷う心配がなく。
部署へ到着するまでの、迷いに迷った、廊下しか記憶になく。マネージャーと初めて会い、いわゆる面接で、何を話したのか、聞かれたのか、全く記憶がないが、即、部署のチームメンバーたちを紹介された。
初めての"オフィス"。
知的財産部ということもあるからか、部署自体、孤立していて入口のドアがあり、中に入ると、廊下の両脇に、連なる個室。それは、今考えると、いわゆるハリウッド映画の舞台のようでもあり。ただ、当時、初めて”オフィス”に入った私は、個室でそれぞれが、”コンピューターに向かっている”ということが、”働く”ということなのかと、不思議に、そして新鮮に感じた。
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